インフルエンザ
秋も終わりに近づき、いよいよ冬の到来ですね。
12〜4月はインフルエンザの流行シーズンです。
普通の風邪とは違い無理をしていると、合併症をおこしたり、周囲に感染を広げてしまいます。
正しい知識を身につけてこの冬も元気にのりきりましょう。
インフルエンザについて、ポイントを簡単にまとめてみましたので、参考にして下さい。
インフルエンザにかからないようにするには
  • 予防接種を受ける(下記の"予防接種ワクチンについて"を参照してください)
  • 十分な休養をとり、栄養バランスの良い食事を心がける。
  • 外から帰ったら、うがい、手洗いをする。
    うがいのポイント : 水道水で十分です。まず口の中をぶくぶくうがいして雑菌を吐き出してから、喉の奥をがらがらうがい(30秒以上)をする。 順番を間違えないように。
  • のどや鼻が乾燥すると、感染しやすくなるのでマスクや加湿器で適度な湿気(50〜60%)を保つ。
  • 体力や免疫力が落ちている人は、人ごみへの外出を避ける。
  • 鼻呼吸を心がける。(口呼吸は細菌・ウィルスが直接体内に入る他、口腔内が乾燥して感染しやすくなる)
  • ストレスをためない。
  • タバコは吸わず多量のお酒を控える。
インフルエンザにかかったら
  • 早めに医療機関を受診して、治療を受ける。
    熱が出てから2日以内に抗ウィルス薬を服用する。早ければ早いほど効果があるので症状が軽くて済む。
    従来、インフルエンザ感染症の診断は臨床症状に頼っていたが、最近、迅速診断キットが急速に普及し、 のどや鼻のぬぐい液を調べると10〜15分でウィルス感染とウィルス型がわかるようになった。(保険適用)
  • 安静にして、十分に睡眠をとる。
  • 消化が良く栄養のあるものを食べる。
  • 水分を十分に補給する。
  • インフルエンザウィルスは低温・低湿度を好むので、部屋を暖かくして、適度な湿度を保つ(加湿器が無くても、部屋に濡れタオルを干したり、枕元に水やお湯をはった洗面器を置くだけで、湿度を保てる)
  • 症状が出てから、2〜5日は他人に感染させる可能性があるので、学校など人の多く集まる場所は避ける。
インフルエンザ 風邪
発症 急性 徐々に
初発症状 悪寒・頭痛・倦怠感 咽頭痛・鼻水・くしゃみ・咳
主な症状 発熱・全身痛・頭痛 鼻水・鼻づまり
悪寒 高度 軽度
38〜40℃(3〜4日) ないか微熱
全身痛、関節痛、筋肉痛 高度 ない
咽痛充血 あり ない(少し)
結膜充血 あり(時々) ない
合併症 肺炎・気管支炎・脳症 -
病原ウィルス インフルエンザ ライノ・アデノ・コロナなど
治療薬

× 市販の風邪薬
熱、咳、鼻汁などの症状を抑える薬なので、インフルエンザには効きません。
解熱剤(アスピリンなど)とインフルエンザ脳症の関係も指摘されているので、やたらな服用は避けましょう。
× 抗生物質
細菌に効果のある薬なので、ウィルスには効きません。
○ 抗ウィルス薬
一般の薬局では買えないので、医療機関を受診し医師の処方を受けることが必要です。

予防接種(ワクチン)について

ワクチンの接種はインフルエンザの予防に有効であり、かかっても症状が軽く済むといわれています。
接種後、2週間〜1ヶ月しないと免疫はできないので、早めの接種をしましょう。
ただし、明らかに発熱のあるときや卵アレルギーのある人はワクチンの接種は避けた方がいいでしょう。 また、慢性の病気で治療を受けている人や免疫力が低い人は、よく医師の説明を受け十分相談した上で行ってください。 インフルエンザウィルスの流行は毎年変わるので、ワクチンは毎年接種しなければなりません。 ただし、後に記載したような予想された型以外のインフルエンザウィルスには予防効果が減少します。

今年度の日本のインフルエンザワクチンは、下記3株のHA蛋白を含むものとなっています。
Aソ連型 : A/New Caledonia (ニューカレドニア)/20/99(H1N1)
A香港型 : A/New York (ニューヨーク)/55/2004(H3N2)
B 型 : B/Shanghai(上海)/361/2002

今年の冬はトリインフルエンザの流行も懸念されています。
最新の予防と治療方法を知るとともに、ウィルスに負けない体力をつくり、風邪やインフルエンザの予防に努めましょう。
現在、インフルエンザの予防接種は任意接種であり接種費用は自己負担となります。

*総合安全衛生管理機構 1F診療室にて予防接種や抗ウィルス薬を処方できる医療機関を紹介しています。

参考ホームページ
 インフルエンザ予防接種ガイドライン : http://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/tp1107-1e.html
 インフルエンザ情報サービス : http://influenza.elan.ne.jp/index.php3
 国立感染症研究所感染症情報センター : http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html